実際の引越し 引越し前にやるべきこと

引越前にやるべき様々な事

今までの住居にさようなら

独身時代の引越の時は、トラックに荷物を積んだらさっさとその地を離れたものですが、結婚して女房と子どもがいる時の引越はちょっと趣が違ったような気がします。特に女性というのは男性に比べると数段感受性が高いようで、今まで住んでいた場所に対して感傷に浸っているのです。「こういうこともあったね」「ああいうこともしたね」などとその場で過ごした思い出話をするんです。

若い時に女性とそんな話をすると、ちょっと恥ずかしいような気がして、たぶん茶かしていたと思います。でも30代半ばぐらいまで歳をとると、わりかし落ち着いて女房と話をすることができるようになっていたのです。

人というのは歳をとると過去を大事にするようになるものらしいです。そんな私たち両親を見ていたまだ5歳くらいの子どもが、なんとなく「場所を去る」という意味がわかっていたようで、表情が寂しそうだったのを覚えています。

大げさかもしれませんが、いろんな意味で引越は人を成長させるのかもしれません。物理的に物を動かして、住む場所が変わるだけが一般的に「引越」と考えられていると思います。しかし、心のどこかに今まで住んだところや家そのものに愛着が芽生え、そこを去るということは多少感傷に浸りたくなります。それも歳を重ねてくれば、そうした感情というのは強くなるのでしょうね。

そこで今までの住居に「さようなら」という、自分でも考えられない言葉を家に向けて発したのを覚えています。